
美容整形の中でも高い人気を誇るのがボトックス治療です。ボトックス治療とは、ボツリヌス菌から抽出されるエキスをしわのある部位に注入することで、表情筋の動きを抑制する施術です。表情筋があまり動かなくなることで表情しわを改善することができます。注入する部位としては眉間のしわ、額のしわ、目元のしわの3箇所です。また、表情しわだけでなく制汗効果もありますので、汗がよく分泌される部位に注入することも行われています。ダウンタイムもほとんどありません。施術当日は入浴することは難しいですが、シャワーは問題ありません。しかしながら、注意するべき点もあります。それはボトックス注入によって起こる副作用です。たとえば、ボトックスは表情筋の働きを抑制するので、顔の表情が不自然になることがあったり、表情を思ったように作ることができなくなったり、無表情になりやすくなるなどの症状がまれに起こります。これは注入する量が多すぎたことで生じます。時間が経過すればボトックスは体内に吸収されていくので、放置していても自然に治りますが、気になる人は医師に相談してみましょう。また、頭痛持ちではない人が施術を受けた場合に頭痛が起こるケースがあります。これは非常に稀なケースです。ボトックスには精神神経系に働きかける作用もあるのですが、それが頭痛持ちではない人には悪影響をもたらして、頭痛を引き起こすことがあるのです。ただし、そうした副作用が生じても徐々に回復して数時間程度で治まります。それから、まぶたが下がりやすくなるという副作用も報告されています。いわゆる眼瞼下垂です。これは医師が注入部位を間違って起こるもので、通常は起こらない副作用です。額にボトックスを注入して皮膚が一時的に伸びているのです。二重まぶたの人は施術前よりも幅が広く感じ、奥二重の人は一重になったようにも見えます。1週間から2週間程度経過すれば元に戻ることが多いので心配は不要です。他にも、ボトックス注射だけに見られるものではありませんが、さまざまなアレルギー反応が起こることがあります。これは、身体に異物を入れることで起こる反応です。具体的には腫れ、内出血、ひきつり感などの症状です。これらのアレルギー反応は、個人差もありますが、1週間程度で治まります。ボトックス注射にはこうした副作用がありますが、いずれも短期間で改善されるものばかりです。しかも、いずれも深刻な症状のものもなく、たとえ発症しても軽度の症状です。